新人研修
研修についての基本的な考え方
医療全般において頼りになり、優しさに溢れる薬剤師を育てる
薬局と聞いたとき、町の調剤薬局をイメージされる方が多いのではないでしょうか。しかし、ひと昔前までは薬局と言えば「相談薬局」。地域の方々が体調を崩したときに、真っ先に相談できる場所でした。私たちが目指す薬局の姿は、まさにこの相談薬局です。
ケガをされた方に対してすぐに対処ができる薬剤師は以前に比べ、少なくなりました。疾患に対する深い見識を持つ薬剤師も多くはありません。地域の方々にとっての頼れる「かかりつけ薬局」となるためには、単にお薬をお渡しするだけでは不十分です。
これからの薬剤師は、患者様の健康をお守りするための医療全般への深い知識と、誰かの役に立ちたいという医療人としての心が求められています。私たちは、このように医療全般において頼りになり、優しさに溢れる薬剤師を育てたいと考えています。
城南三法人 新入職員研修
新人職員を対象とした、城南グループに属する三法人合同の合宿研修です。社会人としてルールとマナーを身につけることが主な目的ですが、医師や看護師、検査技師など、職種の枠を越えた同期の絆を深めていきます。
3カ月研修(入職〜3カ月)
いよいよ、薬剤師としての人生がスタートします。
当社では入職から3カ月間、薬局で働く上での基礎を学んでいただきます。
まずは、大森薬局で扱う約2,000種類の薬を覚えることから。同時に、訪問看護師の同行や透析治療の見学など、さまざまな現場体験を通して、患者様を取り巻く環境への理解を深めていただきます。
- 在宅訪問同行
- 訪問看護師同行
- 往診同行
- 透析治療見学
- 小規模薬局見学
- 日報の提出
など
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訪問看護師同行 -
透析治療見学 -
在宅訪問
初期研修(1年目)
3カ月研修が終了した時点で、薬剤師としての新たな決意を発表して頂きます。1年後を見据えた目標を立てましょう。そこからは、自ら掲げた目標を達成するため学習計画を立て、実務的な業務内容へと移っていきます。
おそらく覚えておくべき仕事はまだまだたくさんあるので頑張りましょう。
一年が過ぎた頃には、薬剤師としての土台が築かれています。ここで初期研修スタート時に立てた目標の振り返りを会議で発表してもらいます。残されたまま課題もあれば、見えてきた理想の薬剤師像もあるでしょう。1年間で得た経験を踏まえて、次なる1年に向けた目標を立ててもらいます。
- 研修目標
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- 社会人としての基本を身につける。
- 医療全般と民医連運動について理解を深める。
- 一人で業務を完結できるよう、実務に取り組む。
- 疾病と薬についての基礎知識を身につける。
- 患者様、他職種とコミュニケーションができるようになる。
- 働く自信をつかむ。
初期研修(2年目)
2年目となると、基本的な業務は一人で完結できるほど成長しています。少し余裕も出てくる頃なので、ぜひこのタイミングで薬剤師としての見聞を広げてください。
疾病の病態生理と治療法を学び、社会が抱える課題に対し自分にできることを考える。外部の研修や勉強会に参加することで得られることは実に多くあります。
1年目に築き上げた土台の上に、何を載せるかは2年目がカギとなりますので、ぜひ積極的にさまざまなことにチャレンジしてください。2年目の終わりにも目標の振り返りを会議の場で発表し、3年目に向けた新しい目標を立ててもらいます。
- 研修目標
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- 社会情勢を把握し、民医連、会社、職場の方針に沿った仕事を実践する。
- 民主的集団医療の中で、薬剤師としての役割を果たす。
- 分担された業務を担い法令遵守のもとに、主体的に仕事を進めていく。
- 疾病の病態生理と治療法を学び、患者様のアウトカム(臨床転帰)の改善に努める。
- 病院院内薬局研修を通して自分の職場を客観的に見直し、改善に取り組む。
初期研修(3年目)
3年目を迎えれば、立派な中堅職員です。新人職員の教育担当をお任せしますので、ぜひ今までの業務で培ってきたあらゆる知識を伝えてください。新人職員の指導は、将来、管理職となるための基礎を築きます。
- 研修目標
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- 医療と人権について学び、医療観を育てる。
- 中堅職員として職場の課題を改善し、民医連運動の担い手となる。
- 後輩への技術指導ができる。
- 仕事を論理的に捉え、ロスのない行動を実践する。
- 視野を広げ、専門知識と技術を高める。
- 問題立脚型学習を中心とした自己学習と自己評価のプロセスを確立する。